【終了しました】『観客の視点を手に入れる!【中級クラス】』3/18(日)

【終了しました】『観客の視点を手に入れる!【中級クラス】』3/18(日)

『観客の視点を手に入れる!【中級クラス】』3月18日(日)19:00~22:00

~視野、狭くなっていませんか?~

観客の視点を手に入れる!『中級クラス』では、演じながら《舞台構図(観客の視点)》を捉え、ステージ上で自然な動きを手に入れるための演技レッスンを行います。"物語を生きる"ところから、より専門的な演劇世界へ!ENJOY!


●非演出的ブロッキング●

~ステップ1~

【エクササイズ】

立ち位置の入れ替え

ミッション:仲間のプレイヤーとの繋がり。

概要:4~8人チームで「どこで・誰が・何を」を合意で決め、さらに2人1組のサブチームに分かれる。各サブチームのプレイヤーをそれぞれ1番2番とする。シーンが始まり、サイドコーチが「1!」と合図したら、各サブチームの1番は立ち位置を移動し、2番が今まで1番がいた位置に移動する。「2!」と合図したら2番が先に移動して、1番がそれまで2番がいた位置に移動する。動きがスムーズになるまで合図を続ける。慣れたらどちらのプレイヤーが先に移動しても良く、相手がそれに対応しなければならない。全ての動きは「どこで・誰が・何を」に組み込まれている事。

観客の視界(舞台の構図のトランスフォーメーション)

概要:生徒/演技者にとって舞台の構図(ステージピクチャー)を観客とシェアすることは、やがては有機的プロセスとなるものだが、このエクササイズは両者の視覚的な繋がりを強調するのに特に役立つものである。また舞台の構図の中で、意外なデザインと動きを刺激する効果も持っている。

 ステージブロック、山台、スロープは一風変わった意外なステージの高低差の使い方を発見するのに特に効果的である。

1.黒板を使って、ステージにいる各演技者から観客ひとりひとりへの視線を図に描き表わす。

2.視界に対する意識を高めるために、顔の数センチ前に手をかざし、大きな物でも手の向こう側にあるものは視界から消えてしまう事を観察させる。

3.視線を確保する為にステージブロックや山台の使い方を話し合い、高低差を使う事で観客の視線に訴えかける構図を作り出すことについて話し合う。

4.演技者から観客への視線を頭に入れて、ステージの高低差を使いながらチームに通常通りシーンを行わせる。

5.(a)何度か「チェンジ!」の合図を出し、そのつどプレイヤーが構図を変えていく。(b)プレイヤーが自分から率先して位置を変える。どちらの場合も前もって変化を計画立ててはいけない。

群衆シーン

ミッション:参加する事。

概要:群衆シーンに生命と活力を与えるために、群衆の中のひとりひとりが個人としてのリアリティを持たなければならない。シーンに参加する前にキャラクターの生命を即興で作ることは、群衆シーンへの参加に厚みを与える。群衆シーンでは、客席から個々への、そして群衆全体への視線が遮られずに保たれていることが重要である。破線を使う(直線的で平坦な構図を避けるということ。ポール・シルズは「破線」とは集団行動が舞台の構図に与える影響の事で、集団行動そのものが直線を壊す、と説明する)とシーンはしばしば新鮮に映る。これは背中を使う事で作り出す事ができる。

例:被災地で大勢が集まる群衆シーンでは、次のように即興を活用した。ステージに上がる前に、登場する各家族、または各個人を自分達の「家」に入れる。それぞれのグループで「どこで・誰が・何を」を設定する。これには舞台袖の大きな部屋を使い、15ほどのグループを同時に作っていった。全員がそれぞれの日常生活で忙しくし、他の家を訪問する者や、塀越しに隣人と話をする者などもいた。演出家が家々に「フォーカス!」と合図をしながら「通り」を歩いていく。合図されたグループは自分たちの関係を演じ、他のグループはフォーカスを譲る。被害を知らせる笛が鳴ると大混乱が起こり、家から家へと走ったり、外で遊んでいる子供を家に入れたりするなど、実に興味深いシーンが生まれた。そして彼らは集団となって被災現場となるステージへ駆けつけたのだ。結果として群衆は興奮し、真に生き生きとした人々の集団となった。

登場と退場

ミッション:仲間のプレイヤーが完全に関わる(取り組む)ように入退場をすること。

概要:4~6人のチームで「どこで・誰が・何を」を合意で決める。各プレイヤーは「どこで・誰が・何を」の中でできる限り多くの入退場を繰り返すのだが、そのひとつひとつが、他のプレイヤーが十分に関われる(取り組める)ほど注目を集めるものでなければならない。プレイヤーが独りで勝手に出入りして、仲間のプレイヤーから中途半端な注目や関わり(取り組み)しか得られなかった場合、観客役のプレイヤーが「やり直し!」「はっきりしていなかったからもう一度!」と指示する事ができる。

など。