【終了しました】『観客の視点を手に入れる!【中級クラス】』3/25(日)

【終了しました】『観客の視点を手に入れる!【中級クラス】』3/25(日)

『観客の視点を手に入れる!【中級クラス】』3月25日(日)19:00~22:00

~視野、狭くなっていませんか?~

観客の視点を手に入れる!『中級クラス』では、演じながら《舞台構図(観客の視点)》を捉え、ステージ上で自然な動きを手に入れるための演技レッスンを行います。"物語を生きる"ところから、より専門的な演劇世界へ!ENJOY!

 

●非演出的ブロッキング●

~ステップ1~

【エクササイズ】

群衆シーン

ミッション:参加する事。

概要:群衆シーンに生命と活力を与えるために、群衆の中のひとりひとりが個人としてのリアリティを持たなければならない。シーンに参加する前にキャラクターの生命を即興で作ることは、群衆シーンへの参加に厚みを与える。群衆シーンでは、客席から個々への、そして群衆全体への視線が遮られずに保たれていることが重要である。破線を使う(直線的で平坦な構図を避けるということ。ポール・シルズは「破線」とは集団行動が舞台の構図に与える影響の事で、集団行動そのものが直線を壊す、と説明する)とシーンはしばしば新鮮に映る。これは背中を使う事で作り出す事ができる。

例:被災地で大勢が集まる群衆シーンでは、次のように即興を活用した。ステージに上がる前に、登場する各家族、または各個人を自分達の「家」に入れる。それぞれのグループで「どこで・誰が・何を」を設定する。これには舞台袖の大きな部屋を使い、15ほどのグループを同時に作っていった。全員がそれぞれの日常生活で忙しくし、他の家を訪問する者や、塀越しに隣人と話をする者などもいた。演出家が家々に「フォーカス!」と合図をしながら「通り」を歩いていく。合図されたグループは自分たちの関係を演じ、他のグループはフォーカスを譲る。被害を知らせる笛が鳴ると大混乱が起こり、家から家へと走ったり、外で遊んでいる子供を家に入れたりするなど、実に興味深いシーンが生まれた。そして彼らは集団となって被災現場となるステージへ駆けつけたのだ。結果として群衆は興奮し、真に生き生きとした人々の集団となった。

登場と退場

ミッション:仲間のプレイヤーが完全に関わる(取り組む)ように入退場をすること。

概要:4~6人のチームで「どこで・誰が・何を」を合意で決める。各プレイヤーは「どこで・誰が・何を」の中でできる限り多くの入退場を繰り返すのだが、そのひとつひとつが、他のプレイヤーが十分に関われる(取り組める)ほど注目を集めるものでなければならない。プレイヤーが独りで勝手に出入りして、仲間のプレイヤーから中途半端な注目や関わり(取り組み)しか得られなかった場合、観客役のプレイヤーが「やり直し!」「はっきりしていなかったからもう一度!」と指示する事ができる。

始めと終わり

パートⅠ

ミッション:「どこで・誰が・何を」※過去と未来のシーン背景など。

概要:1人でとても簡単な「どこで・誰が・何を」を設定して、無言で普通にシーンを行う。

例:入るところを誰にも見られていない事を確かめるようにプレイヤーが登場し、明らかに悪いことを始めようとしている。部屋を見回す。タンスが目に入る。近づく。引き出しを2,3開けて洋服を物色する。素早くドアに戻って、誰も来ないことを確認する。タンスに戻る。別の引き出しを2,3物色する。お目当ての物を見つける。コートのポケットに入れる。素早く鏡を見て身なりを整える。

パートⅡ

ミッション:作業の中のひとつひとつのビート(始めと終わり)を高めていくことを確認する事。

概要:次にプレイヤーはこの短いシーンを連続した細かいシーン、つまり「ビート」に分けなければならない。各「ビート」つまり短いシーンは、それ自体で始めと終わりを持っていること。プレイヤーは各ビートの始めに「始め!」、終わりに「終わり!」と声に出して言う。プレイヤーは、各ビート/シーンに次のビート/シーンを上乗せしていくように強めていく。「階段を上がる」イメージを使うと分かりやすいだろう。

パートⅢ

ミッション:シーンをできるだけ早く行う事。

概要:プレイヤーはパートⅠと同じように「始め」、「終わり」を言わずにシーンを最後まで行うのだが、今度はでティールを維持したまま全てをできる限り早く行う。

●意識を研ぎ澄ませる●

~ステップ1~

【聴くこと】

音を足して説明する

ミッション:話を聞きながら、音をいっぱいに使って出来事を聴くこと。

概要:2人1組で行う。AがBに簡単な話をする(5つ、6つの文章に収めること)。次にBがAの話を聴きながら、イメージした音を全て盛り込んで同じ話を繰り返す。例えばAが「道を歩いていたら、校舎の前で車とトラックの事故を見ました」と話す。次にBが、「コツコツと道を歩いていたら、キンコンカンコンとチャイムが鳴る校舎の前でブーンと走る車と、ガッコン、ブ、ッブーンと走るトラックがガシャンとぶつかる事故を見ました」と繰り返す。

など。